28) 親戚 [自伝本『私のこと』]
遊びの他に ハマったことは、おままごとの延長のような “お料理ごっこ” だった。
父の兄弟同然に育った叔母がいる。
昔は、戦争や病気で早く両親を亡くし
家族(兄弟)として育つ いとこが よく いたものだった。
父の兄妹として育った叔母には、私の2つ年下の娘がいた。
遊びに行くと、お台所を借りて よく お料理ごっこをした。
ごっこといえど、ちゃんと食べられるメニューで
お味噌汁や炒め物など “○ ○ 定食” ばりの献立だ。
私にとっては、料理上手な兄から影響を受け それを実践でやってみたかったし
年下のいとこの前で 少し偉そうなところを見せ付けたかったのだと思う。
今になってみると、私達のためとはいえ 叔母は よく 台所を貸してくれたと思う。
いつも 口や手を出さず、出来上がりを待っていてくれた。
そして 出来ばえも ちゃんと褒めてくれた 優しい叔母だった。
この叔母には、実は 戦争で離れ離れになっていた弟がいた。
後に、某テレビ局の人探し番組に応募したところ
見つかったので、テレビ出演し 涙の再会を果たす。
私も このテレビ局に行き、収録に立ち会っているが
本当に 対面の瞬間まで、会えるかどうか ドキドキしているのだ。
この家族とは お正月くらいにしか会えていないが
たくさんの親戚に恵まれ うれしく思う。
いつの時代も、家族や親戚が豊かであることが
子供から大人になるまでの 一人の人間を
豊かにすることなのではないか と 思う。
2009年02月27日(金)