38) くぼじぃ [自伝本『私のこと』]
“くぼじぃ” は 本当に素晴しいコーチだった。
定年後、60才をとっくに過ぎている
きれいな白髪の おじいちゃんではあるが
ジャンプ力・キレのある言葉・身だしなみ・姿勢 は、ただ者ではない。
部員の中には、ヘルプの際
「体を触りすぎー・・・」 とか
「体をくっつけてくるから 気持ち悪〜い・・・」 などと
文句を言う人もいたが、私は 100%信頼していた。
何でも相談した。
お蔭で、母の教え通り とても 可愛がってもらえた。
私の家にも来てもらい、父や母とも よく会話してくれた。
もちろん くぼじぃの家にも遊びに行った。
奥様も とっても優しい上品な女性だった。
(その後 何年か後に再会する・・・ かなしい再会だった。)
くぼじぃはコーチとして、私をよく見ていてくれた。
左足の痛みをガマンして練習していた私の変化にも、すぐに気付いてくれた。
大会まで 何度となく マッサージをしてくれたり
それ以上に 心の中の不安も 解消してくれた。
“イメージトレーニング” という秘薬を教えてくれたのも 彼だった。
頭の中で、完璧な状態の自分を 何度も何度も 思い描くのだ・・・と。
「頭の中は、常に100点満点でいいんだ! 簡単だろ?」
体育館でなくても練習は出来る。
この練習を したか、しないか、で
精神力 = 自分を信じる力 が かわるというのだ。
まさに <やれる気がする・・・> <やれる!>
この言葉こそ 成功の近道ではないだろうか?
完璧なイメージトレーニング・・・
中学生の私が
その後の私の人生で、最も強力な武器を得た 瞬間である。
2009年04月03日(金)