146) ふんだりけったり・・・ [自伝本『私のこと』]
近頃、電車を見ては 「○○線 ! 」 と楽しそうに言い当てている NIKO に
電車に乗せてあげたいと、「タイヤ公園」 へ行くことを企画した。
実は 大型犬を飼い、さらに 子供が3人生まれてから 移動に車を使う毎日で
電車やバスには ほとんど乗せていなかったので
子供は勿論、私自身 電車の移動は久しぶりだった。
「タイヤ公園」 とは、山手線品川乗り換え 京浜急行雑色駅下車 徒歩5分のところにある
古タイヤを使って、7〜8mにもなる怪獣のオブジェがある公園で
以前 TV や雑誌で見たことがあり、機会があったら連れて行ってあげたいと思っていたのである。
思い立ったら吉日と、早速計画したわけだ。
しかし、不運にも 真夏の8月5日・・・猛暑の日であった。
吉日どころか、すさまじい一日となってしまった。
まず、渋谷駅まで徒歩5分という道のりで すでにとろけそうな4人。
そして、渋谷駅は ホームと電車の間が危険なほど空いていて
≪危ないなぁ・・・≫ と思い、 「ここに気を付けてね ! 」 と
言い終わらないうちに、NIKO が落下してしまったのだ。
あっという間の出来事で、すっかり頭まで見えなくなった。
幸いにも 手を繋いでいたので、すぐに引き上げ 事無きを得た。
あまりにもビックリしたからか NIKO は泣くこともなく、逆に
その後、3駅くらいの間 無言無表情だった。
品川駅では 慣れない私が 乗り換え切符をなかなか買えず、右往左往。
やっと着いた雑色駅からの道のりで、さらに とろける4人。
途中、レアなおもちゃ屋を発見 ! 燃える3びき・・・。
ようやく タイヤ公園に到着。
≪よかった〜・・・すいてる ! ≫
すでに疲れきっている3びきを奮い立たせようと
「ねぇ、すごいよー ! タイヤだらけだよー ! こっちへ来てごらん ! 」
と、私がタイヤに触れた瞬間・・・。
「あちっ ! 」
タイヤしかない タイヤ公園・・・タイヤが熱くて触れない !
ようやく、誰もいない理由がはっきり理解できた私だったが
時すでに遅し・・・。
かろうじて、MIKU だけは タイヤのランニングマシーンもどきにハマり
妙にかわいい へっぴり腰姿を見せてくれた。
1時間以上かけて来て、結局 1時間も居なかった。
来た道をダラダラと戻り、駅近くの商店街で ご要望のおにぎりとお団子を購入。
駅では、またもや 乗り換え切符の購入失敗。 ≪ママ、ダメね・・・≫
もう 最後の力も残っていないほど、へろへろになって一列に手を繋いで歩く4人。
家の近くまで来て、私の一言・・・「楽しかったね・・・」
子供達 「・・・」
急いでシャワーを浴び、おにぎりとお団子をがっつく4人。
空腹を満たした後の爆睡は、言うまでもありません。
夜 帰宅した主人に、笑いながら 「今日ね、タイヤ公園に行ったんだけどね・・・」 と言った瞬間
「熱くて触れなかったんでしょ ! 」 と言い当てられてしまった。
どうやら 私の企画ミスは、即答されるほど 低レベルであったようだ。
≪やっぱり 電車は、春か秋にしよう ! ≫
最悪な一日であったが、この日のことは 私も子供達も 一生忘れないであろう。
思い出すたび、笑いが止まらないのだから・・・。
2010年05月07日(金)