35) 兄と妹 [自伝本『私のこと』]
私は 家にいても 体操ばかりで
よく 壁に向かい 倒立をしていた。
兄は とても器用な人で
私の家庭科で出された手芸の宿題を手伝ってくれた。
本当のことを言うと、手伝う というより 完璧に兄の作品だった。
あまりの 上手さに、未だに同級会で会った友人に
「じゅんは 本当に器用だったよね〜」 と言われてしまう。
自分も よく覚えているだけに、苦笑するしかない。
母の 数少ない記憶によると
私達の子供の頃を思い出す時、必ず出てくる光景は
私が倒立している近くで 兄が手芸をしている様子だった、と言っていた。
母には、とても複雑な心境だったに違いない。
今となっては、兄は ちゃんと男らしく(?)
私は ちゃんと女らしく(?) なっているではないか!
結果オーライ というべきだろう (苦笑)・・・。
2009年03月24日(火)