年表

64) バイト [自伝本『私のこと』]

本当によく遊んでいた美容学校時代。
 
中でも、極め付けが いわゆる水商売・・・
高級クラブ(大人が高〜いお酒を飲む)で バイトをしていたのだった。
 
きっかけは、クラスメイトのお母様が経営していて
その頃、居酒屋でバイトしていた私は
なぜか勧められて、おもしろそうだったし 危険な予感もなかったので
山形出身のクラスメイトと二人で やってみることにした。
 
二人共 田舎者だったし、ショートカットだったし、明るかったし・・・
何といっても、数々のバイト経験で 大人の社交場(?)慣れしていたから
お客様には かなり人気者だった。
 
場所柄、高所得者が多い中で 私を指名してくれる男性は
おもしろい話し相手が欲しいタイプの人ばかりだった。
 
まぁ、カリアゲ頭に
無理がある借り物のブラウスやスカート(時には着物も)を着ている子供(?)になんて
女としての興味より、異星人! という意味での興味に他ならないだろう。
私も そう思う。
まぁ、それを利用したわけだ。
たぶん、クラブのママも それ狙いだったであろう。
私達二人のせいで、お店の雰囲気も ずいぶんフレッシュだったはずだ。
(色違い・・・場違い、といった方が正確なのだが・・・)
 
ただ、お姉様がたからは いろいろ意地悪されたのも事実だ。
 
でも、これで生計を立てている お姉様には申し訳なかったが
私達は ただのバイトと思って 全然 気にもしなかった。
 
場所やジャンルは違えど、接客業には変わりない。
この時の接客も、もしかすると 今に役立っているかもしれない。 (笑)
 
ただ
あの業界を甘く見ては いけない。
高〜いお酒や、高〜いフルーツ盛り合わせも
軽々しく注文されるわけではない。
何より 楽しんでもらえなければ・・・もっと居たいと思ってもらえなければ
注文は 有り得ない。
 
ピュア(?)な私達は、素(す)で、「高いから いらない」 と言っても
逆に いろいろ注文してくれた。
もっと話したいと言ってもらえた。
高級クラブに通う男性も、ただ色気欲しさに通っているわけではない と思った。
 
3〜4ヶ月間のバイトではあったが
ある意味 人生勉強になった。
 
どんな職業でも、人気者になるには 必ず理由がある ということ。
 
あのお店の NO.1 のお姉さんは
確かに 美しかったし
会話力と気の使い方
タイミングの良さ は、さすがだった。
私達に意地悪するような 低レベルなことは、一切していなかった。
 
どんな バイトも 遊びも
自分の人生の目標を忘れなければ
その世界に向ける視点も意味があるし
何より、いろんな経験は 人間を より 重く、濃く してくれると
私は 思うのである。
 
 
 
 

2009年07月03日(金)

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