年表

65) 授業 [自伝本『私のこと』]

美容師になるためには 国家試験に合格し
免許を取得しなければならない。
 
試験は、筆記と実技の両方があり
今と昔では ずいぶん内容も変わっている。
 
現在、2年間の美容学校卒業時には 免許を取得出来るのだが
当時は、1年間で卒業し
その後 実際の美容室で1年間 インターン生としての経験を経て
ようやく国家試験を受けられるのだ。
  
学校での授業は、ほぼ この試験のための内容で
実技の他にも
美容理論・美容化学・物理・皮膚科学・衛生管理・法規
などを学ぶ。
それ以外にも、美術や着付、メイク、ネイル などがある。
 
クラスの約半数は 男子生徒であったが
同等に行ない、相モデルなども例外ではない。
ふざけながらも 案外 楽しんでいた。
 
卒業後、実際の美容室では 国家試験の内容とは別に
たくさんのレッスンカリキュラムがあり
試験を受ける頃には すっかり忘れてしまう・・・。
卒業した学校から、夏期特別講習などのお誘いが来るほどだ。
 
なぜ こんなにも効率の悪い法律だったのか と、今でも不思議だ。
しかも、内容も まるで昭和初期の実技だったから
現実とのギャップは 相当なものだった。
 
時代錯誤を感じながらも、私は一発で合格した。
とりあえず、まずは 免許を取得しなければ 美容師とは言えないから。
 
ただし、美容学校を卒業しても、国家試験の免許を取得しても
うまい美容師になれるとは限らない。
実際の美容室で、カット技術はもちろんのこと
接客や似合うスタイルの見極め方、プロとしての自覚・・・など
すべて 必要なことを学ぶのは これからだ。
 
この時点で辞めてしまう人も大勢いるし
人気がある美容師になるためには、いくつもの高い壁を乗り越えなければならない。 
 
ほとんどの美容師は、学校時代の授業や試験の内容など
全く覚えていないのが現実だろう。
 
世の中には 理屈に合わないことがあるようだ。
 
 
  

 

2009年07月07日(火)

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