年表

78) ヘアーショー [自伝本『私のこと』]

社会人になって約半年・・・。
東京の生活にも慣れ、めまぐるしい日々を過ごし、充実していた。
 
そんな時、SHIMA でヘアーショーを行うという。
普段の営業中もさることながら
営業後のショーのための打ち合わせやレッスンに
緊張感を隠し切れないスタイリストの方々。
我々インターン生は、特別することはなかったが
カットモデル探しや、モデルさんの代役として髪型を変えられたり・・・ と、役割もいろいろだ。
 
ショー目前のスタイリストを見ていて
私だったら・・・ と、頭の中のイメージを膨らませていた。
早く出たかった。
 
私は いつも 営業中、いろんなスタッフの仕事をよく見ていたから
スタイリストのカットのテクニックも
上手いか下手か というより、わかりやすいかどうか として見ていた。
まだ カットテクニックを習っていない私だったからこそ
見ていて、≪なるほど・・・ ≫ と思えるプロセスは
とても整理されていて、手順も 美しい・・・ とさえ思えた。
 
ヘアーショーとは、他の美容師さん達が見る場であって
営業中のお客様とのサービス以外の、まさに このカットプロセス
そして、完成された素敵なヘアーデザインを見せる場である。
 
まだまだ 半人前以下の私であったが、すでに
≪あの人のプロセスは、わかりやすい・・・ ≫ とか
≪あの人のフォームは、カッコイイ・・・ ≫
≪あの人のモデルさんは、すごく可愛くなるだろうなぁ〜・・・ ≫
など、細かく批評していたものだ。
 
そして ショー当日のあわただしさ。 緊張感。
 
私のテンションもかなり高くなったが、一方、冷静に
美容師が、他の大勢の美容師の前で テクニックを披露し、感動させるためには
テクニックや 仕上がりの作品の良し悪しだけでなく
日頃の自分のスタンスが大切なんだ と、感じていた。
 
普段から カッコイイ人は、ステージの上でもカッコイイし
普段から 自信を持っている人は、ステージの上でも余裕がある。
 
普段の自分が全部 表れるということだ。
 
第三者的な見る立場の この気分を
私は 絶対 忘れないようにしよう と
心に決めたのだった。
 
 
 

2009年09月01日(火)

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