年表

103) イタリア旅行 [自伝本『私のこと』]

人生の課題を残したまま、気が付けば ずいぶん休暇を取っていない。
会社と交渉、初めて 3週間という長いお休みをいただくことになった。
 
以前から 中・高と一緒だった旧友を誘い、旅行に行く計画を立てていた。
彼女も 丁度 会社を辞め、フリーになる合間だったため
3週間という長い休みを取ることが出来た。
 
全ての企画は、私が担当。 すごい旅行となった。
 
季節は7月。 
まず、成田・ローマ間の往復チケットの用意。
バックパッカーのように、ハードケースは持たず リュック一つにすること。
化粧品は 一切持たず、着替えも2〜3枚にする。
結局、パスポートに財布・着替えのTシャツ・水着・・・。
まるで、いつも渋谷にちょっと出かけるより 少ない荷物だった。
 
ホテルも、ローマ着の一泊だけ決めておいただけで
どこに行くかも決めない、なるべくお金をかけない、という旅行だった。
 
楽しかったー。
 
まずは、ナポリに行った。 
食事も最高 !  イタリアの明るさと情熱を すぐさま嗅ぎ取った。
噂で聞いていたが、南イタリーの男性は 必ず女性にウインクをする。
颯爽(さっそう)とベスパに乗っている男性が、一回目のウインクが気に入らなかったのか
わざわざ Uターンして、もう一度 最高のウインクをしてくれたこともあった。
しかも、我々二人は どう見ても女性扱いされそうもない “出で立ち” である。
南イタリー最高 !!!!!
  
次に、シシリー島に行った。
もともと 映画 『グランブルー』 の影響もあり、行きたくて調べてはあったが
当時はまだ 『ゴットファーザー』 のなごりで
「公園に生首が落ちているらしいよ・・・」 なぁ〜んて言われたが、どうしても行きたくて
一番危ないと言われていた夜行列車で、タオルミーナという町に行き
『カポ・タオルミーナ』 というホテルに交渉、予約なしにもかかわらず、二泊 泊めてもらった。
映画の中のシチュエーションを現実のものにした。
 
それから いくつかの町へ行き、今度はギリシャへ行くことにした。
アテネから 念願のミコノス島へ移り、夢の 『スーパーパラダイスビーチ』 で全裸になった。
このビーチは、世界的に有名な “ヌーディストビーチ” である。
ボウズ頭でノーメイクの 痩せていた私は、ゲイの少年に ビーチバレーに誘われた。
一応、胸を見て 下を見て 驚いた様子であったため、許してあげることにした。
しばらくは、ヌーディスト同志の無国籍なビーチバレーを楽しんだ。
 
それから ローマに戻り、北上することにした。
アッシジ・ペルージャ・フィレンツェ・・・
どこも 歴史ある建物、やさしい街並み、静かな風景であった。 
大いなる芸術品に触れ、心は また 違う色で染められたようだった。
 
東京という現実や 残してきた課題のことは、しばし忘れ・・・
というより、あんな開放的で情熱的なトコロにいたら
ポジティブシンキングにならざるを得ない !
 
だって・・・
≪ くよくよするより、愛だ ! 愛 !! ≫ という空気に囲まれて
おいしいワインやレモンチェッロに すっかりやられていた私達だったものですから・・・。 
 
東京へ向かう私の胸のうちは
少しずつ イタリアの空のように 明るく澄み渡っていたのであった。
 
 
 

2009年12月01日(火)

ページのトップへ ページのトップへ

powered by a-blog